遠近両用メガネ
遠近両用メガネが初めての方や経験者の方にも分かりやすく説明させていただきます。
- 遠近両用メガネって?
- メリットとデメリット
- レンズの種類は?
- フレームの選び方
- 価格は?
- 失敗しないために
遠近両用メガネって?
簡単に言えば、“遠くも近くも見えるメガネ”です。
一つのメガネの中に遠くを見る部分と近くを見る部分、中間を見る部分がありますので、遠くから、中間、近くまで一つのメガネで見えます。
近視用のメガネや老眼鏡などは一つの度数しか入っていません。
そのため、近視用のメガネは遠くは見えますが近くを見るときはメガネを外さないと見えません。
また、老眼鏡は近くは見えますが遠くはやはり外さないと見えません。
この不便を解消するのが遠近両用メガネです。
メリットとデメリット
外出先で小さい文字を見るときに、いちいち老眼鏡を取り出して見るのは老けて見えますし、「あっ、老眼鏡忘れた」ってことも多々あります。
遠近両用メガネなら大丈夫!
普通に近くが見えるというのがなんと言ってもありがたいです。
また、白内障の原因の一つでもある、眼に有害な紫外線もカットしますので大切な目を守るという意味でも大きなプラスですね。
「メガネは掛けたくない」「鼻に跡がつくからイヤ」と思われる方も結構多いです。遠近両用メガネに限らずですが、デメリットかも知れませんね。
レンズの種類
老眼用や近視用レンズは度数が一つだけですので『単焦点レンズ』といいます。遠近両用レンズは、遠くを見る度数から老眼の度数まで連続的に度数が変化する『累進レンズ』になります。
累進レンズの度数の変化をレンズの外側につけるか、内側にするかによって、外面累進レンズと内面累進レンズに分かれます。
外面累進は近くが見やすく、内面累進はゆれ・ゆがみが少ないと云われていますが、どちらがいいかはむつかしいところです。
近年、外面累進と内面累進の良いところを取り入れた『両面複合累進』というレンズが発売され、見やすく、ゆれ・ゆがみが少ないと人気です。
レンズの価格
遠近両用レンズは単焦点レンズに比べて複雑な構造になっていますので、レンズの設計によって性能の差はかなりありますので、それが見え方の差や価格の差となります。
ひとつのレンズメーカーだけでも10種類前後の遠近両用レンズがあり、1組1万円前後のお手頃なレンズから、10万円を超えるものまでさまざまです。
『いったい何が違うの?』って思いますが、見え方や疲れにくさなどが違ってきます。
当店では、遠近両用メガネの経験の有無や度数、使用目的などをお聞きして、さらに、遠近両用のテストレンズがありますので、実際にいろいろな遠近両用レンズを掛けていただき、見え方や価格等を考慮して選んでいただいています。
フレームの選び方
自分に似合うフレームがいいですが、 遠近両用メガネは、一つのレンズの中に遠く・中間・近くを見る度数が入っていますので、ある程度レンズの縦幅が必要です。
縦幅が狭いと近くを見る部分が狭くなり、手元が見づらくなりますので、出来るだけ縦幅が30ミリ以上あるフレームが望ましいです。
実際には縦幅が27ミリ位のフレームでも遠近両用メガネを作ることは出来ますが、縦幅の短いフレームに対応するレンズは「ゆれ・歪み」が大きくなるという欠点がありますので、遠近両用メガネが始めての場合は出来れば30ミリ以上あるフレームをおすすめします。
最近は、縦幅の広めのクラシックなフレームに人気が出てきましたので、遠近両用メガネにはいいですね。
ゆれ・ゆがみ
遠近両用メガネは構造上、ゆれ・ゆがみがある部分があります。
レンズの左右下よりの部分で、物を見ると歪んで見えたり、顔を左右に振ったときにゆれを感じたりします。
ゆれ・ゆがみの部分が大きいと慣れるまで時間がかかったりします。
老眼の度数が弱ければゆれ・ゆがみが少なく、度数が増えるにつれてゆれ・ゆがみが大きくなりますので、出来れば老眼の初期の頃にお作りいただくのが慣れやすくて良いのですが、老眼が進み必要に迫られて作られることが多いのが現状です。
遠近両用メガネを作る時は
遠近両用メガネは近視や老眼等の単焦点レンズより複雑ですので、しっかりした技術と経験のあるスタッフがいる店でお作りください。